PDFを圧縮する方法と注意点
PDF Geckoの圧縮は、各ページをJPEG画像として再生成する方式です。写真・スキャン中心のPDFでは小さくなることがありますが、文字・ベクター中心の軽量PDFでは逆に容量が増える場合があります。
先に結論:内部最適化ではなく「ページ画像の再生成」です
PDF Geckoの圧縮機能は、元PDFの内部構造をそのまま最適化するのではなく、表示した各ページをJPEG画像にして新しいPDFへ入れ直します。そのため、入力PDFの構造によって結果が大きく変わります。
圧縮後のPDFでは、元の文字選択・文字検索、フォーム、リンクは保持されません。また、もともと十分に軽いPDFではJPEG画像化の方が重くなることがあります。保存後は必ず元PDFとのファイルサイズ比較まで行ってください。
実測:8,133 bytesの軽量PDFは112,724 bytesに増えました
2026年9月12日、公開用の2ページ検証PDFを使い、PR版をChromiumで実際に操作して測定しました。設定は「標準(解像度1.4)」「画質0.75」です。
| 項目 | 圧縮前 | 圧縮後 |
|---|---|---|
| ファイルサイズ | 8,133 bytes | 112,724 bytes |
| サイズ変化 | - | 約13.86倍、+1,286% |
| ページ数 | 2 | 2 |
| 検索可能文字 | あり | 検出なし |
| リンク注釈 | 1件 | 0件 |
| フォーム部品 | 1件 | 0件 |
これは圧縮機能の失敗というより、小さな文字・ベクターPDFをページ画像へ変換すると、画像データの方が大きくなるという方式上の特性です。写真やスキャン画像が多い大容量PDFでは結果が異なるため、この数値を一般的な削減率としては扱えません。
PDF Geckoで圧縮する手順
- 「PDF圧縮を開く」から圧縮ツールを開きます。
- 「圧縮」のカードから対象PDFを選択します。
- 圧縮設定で「解像度」を選びます。現在は「軽量:低め」「標準」「高画質」の3段階です。
- 必要に応じて「画質」を調整します。初期値は0.75です。
- 「圧縮してPDF保存」を実行し、元ファイルとは別名で保存します。
- 保存したPDFを開き直し、全ページの表示と容量を確認します。
- 圧縮後の方が大きい場合は、元PDFを使うか別方式を検討します。
圧縮で保持されないもの
| 項目 | 圧縮後 | 理由 |
|---|---|---|
| ページの見た目 | 画像として保持 | ページをJPEG画像として再生成するため |
| 文字選択・コピー | 保持されない | 文字ではなく画像になるため |
| 文字検索 | 保持されない | 検索対象となる文字データがなくなるため |
| PDFフォーム | 保持されない | フォーム部品ではなくページ画像になるため |
| リンク | 保持されない | リンク注釈ではなくページ画像になるため |
編集したPDFを続けて圧縮したい場合
文字追加や図形追加などの編集作業をしている途中で、同じ画面の圧縮機能へ切り替えるのではなく、まず編集結果をPDFとして保存してください。その保存済みPDFをあらためて圧縮ツールで開くと、「編集済みPDFを入力にして圧縮する」という手順が明確になります。
重要な書類では、元PDF → 編集済みPDF → 圧縮版PDFの3つを別ファイルとして残すと、どの工程で変化したか確認しやすくなります。
圧縮が向いているPDF・向かないPDF
試す価値がある例
- 写真やスキャン画像が多い大容量PDF
- 閲覧だけが目的で、文字検索やフォーム入力を必要としないPDF
- 共有用コピーを作り、保存後に容量を比較できる場合
別の方法を検討したい例
- もともと数KB〜数十KB程度の軽量な文字・ベクターPDF
- 契約書など、文字検索やコピーが必要なPDF
- 入力可能なフォームやリンクを残したいPDF
- 細い線、小さな文字、バーコード等の読み取り精度が重要なPDF
保存後のチェックリスト
- ページ数と順番が元PDFと一致しているか
- 小さい文字、表、細い線、印影が読めるか
- 高コントラストの細部やバーコード等が必要なら実際に確認したか
- ファイルサイズが本当に小さくなったか
- 提出先で文字検索・フォーム・リンクが必要ではないか
- 元PDFを上書きせず保管しているか
関連ガイド
検証方法と実測結果、複数PDFを結合する方法、編集したPDFを保存する方法もあわせて確認してください。